2020.08.04
住友生命 第13回 『未来を強くする子育てプロジェクト スミセイ女性研究者奨励賞』を受賞
大阪大学大学院 文学研究科 桂ノ口結衣さん、大阪大学大学院 法学研究科 松井有美さんが住友生命 第13回『未来を強くする子育てプロジェクト』において「スミセイ女性研究者奨励賞」を受賞しました。
この賞は、まだまだ社会的な支援が十分とはいえない人文・社会科学分野において、育児のため研究の継続が困難となっている女性研究者を対象とするものです。第13回目となる本年度は、育児を行いながら研究を続けている女性研究者125名の応募の中から、10名の受賞者を決定しました。
受賞者や各募集事業など詳細については、「未来を強くする子育てプロジェクト」のweb サイトをご参照ください。
https://www.sumitomolife.co.jp/about/csr/community/mirai_child/women/2019/
桂ノ口 結衣さん(大阪大学大学院文学研究科) | ||
受賞者の言葉 | 研究と育児でもがく日々のなかで、女性であることや子どもがいること、院生であることやひとり親であることなどを、「痛手」として突きつけられてしまう時もあります。今回の受賞は、こうした自分の前提的部分をあらためて抱えなおすことを支え、また一歩進んでみる力をくださいました。心より感謝し、誇りに思います。 また、本学の「人文・社会科学分野」に関しましても、お忙しいなか、小さな声を聴き独自支援に取りくんでくださっている教職員の方々の存在を目に耳にするたび、励まされてきました。この場をお借りし、謝意と敬意を表明させていただきます。 決して誰かを蹴り出すことによって達成されるのではない「推進」の動きの一端であれるよう、今後も尽力いたします。 |
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研究テーマ | 「子どもの哲学(P4C)」における哲学的事例検討の手法と有効性 ー実施例の質的調査を通じてー |
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研究内容 | 対話を通じ子どもと共に哲学を実践する子どもの哲学(P4C)について、哲学的視座からの実例検討が実践者の質の向上に有効であることを論証し、哲学的事例検討の体制整備の必要性を文献調査とインタビュー調査に基づき主張する。文献研究にとどまらずに、「P4C」の手法などを理論的にまとめ、ワークショップなどの実践、国内外の先進的な事例収集によって研究を深め、哲学対話の課題と展望を示していきたい。 |
松井 有美さん(大阪大学大学院法学研究科) | ||
受賞者の言葉 | ![]() |
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研究テーマ | 新時代の労働組合法上の「使用者」-超企業的社会における労働組合法上の使用者概念の再構築- | |
研究内容 | 労働法学では、これまで企業別組合に相対する企業を「使用者」とする議論が中心であった。他方で、働き方・企業のあり方が多様化する現代社会では、超企業的に多種多様な労働者を組織する合同労組(コミュニティ・ユニオン)が注目される。本研究は、現代における合同労組の組織的特徴や活動実態などを手掛かりに、労働組合法上の「使用者」概念を、複数の意味を持つものとして再構築することを目的とする。 |