全国ダイバーシティ・ネットワークダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)

大阪大学女子大学院生交流会優秀発表賞の表彰式を行いました

本学では、女子大学院生の育成、研究力向上及び博士後期課程への進学後押しを目的に、企業や研究機関との連携により、理系女子大学院生と企業等との交流会を開催し、優れた研究発表を行った女子大学院生に、これからの研究活動や研究者を志すことの励みになるよう「大阪大学女子大学院生交流会優秀発表賞」を授与しています。

去る11月8日(火)に開催された交流会で選ばれた今年の受賞者4名に対し、12月23日(金)に本賞の表彰式が総長室にて執り行われました。本賞を受賞した女子大学院生に、西尾総長から表彰状と副賞の目録が手渡されました。続いて、この賞の実施にご尽力をいただいた本学名誉教授・元副学長の池田雅夫先生より、受賞者に向けて、長い人生の中でのさらなる研究の発展に期待して祝辞が述べられました。

表彰式の後、西尾総長、池田先生、豊岡理事、島岡副学長と受賞者との懇談の時間が設けられました。和やかな雰囲気の中、受賞者からは研究紹介や、研究分野を目指したきっかけなどが語られました。出席者からの様々な質問に対して、受賞者からは闊達に応答がされました。最後に西尾総長から、未来の女性研究者の活躍に期待と激励のメッセージが送られました。

◆2022年度 『大阪大学女子大学院生交流会優秀発表賞』受賞者の声

※所属・学年は受賞決定時(2022年11月時点)のもの
氏名 所属 学年
研究課題名
 磯野 萌子

医学系研究科 医学専攻 博士後期課程3年
希少疾患患者の診断の遅れをもたらす要因の探索 – 遺伝性血管性浮腫(HAE)患者へのインタビュー調査を通して
この度は女子大学院生交流会優秀発表賞を授与くださり、誠にありがとうございます。「理系」の中でも少し特殊な分野にいるため、このような評価に大きく励まされ、大変嬉しく受け止めております。
現在私は、希少疾患の患者が正しい診断を得るまでに長年を要するという問題に着目して研究を行っております。今回の発表では、希少疾患の一つ・遺伝性血管性浮腫の患者に対する聞き取り調査の結果と得られた示唆を報告しました。
今回の研究成果が示唆していることは、「優れた医科学技術がある時に、それを必要な人に届けるための体制整備の仕方も、当事者の声を聞きつつ色々な人と考える必要がある」ということだと考えています。この示唆を共有したく、発表では、特に重要だった発見や研究過程で感じた意外性が明確に伝わるように時間配分や説明の仕方を工夫しました。
最後になりましたが、ご指導いただきました先生方、そしてインタビューにご協力くださった患者の皆様にこの場を借りて深く御礼申し上げます。
髙落 彩水

理学研究科 生物科学専攻 博士前期課程1年
種間比較ゲノム解析による、新規寿命・老化機構の探索と解析
この度は女子大学院生交流会優秀発表賞を授与いただき、誠にありがとうございます。興味深い研究をされている多くの参加者の中で、思いがけず賞をいただいたことに驚き、光栄に思いました。
現在の研究内容は、ターコイズキリフィッシュという魚を用いて、ヒトにも共通した老化を制御するメカニズムを探索する研究を行っています。今回の研究内容発表では、私が注目している、老化制御に関わる新しい候補因子の機能解析結果について発表いたしました。
発表にあたり工夫した点は、限られた発表時間の中で、他分野の方に研究内容を理解していただき、面白いと思っていただけるようにデータの見せ方や言葉の選び方を意識しました。
最後になりましたが、日頃よりご指導いただきました石谷先生や阿部先生、生体統御学研究室のみなさま、そして貴重な機会を設けていただいた大阪大学ダイバーシティ&インクルージョンセンターの皆様に感謝申し上げます。
坂本 有紀

基礎工学研究科 システム創成専攻 博士前期課程1年
社会の中で人間を理解する自律対話アンドロイド
この度は、女子大学院生交流会優秀発表賞を授与いただき誠にありがとうございます。受賞の通知を受けて驚きましたが、大変光栄に思います。今後も一層研究に邁進していく所存でございます。
私は人間と共生するロボットの実現を目指して研究を行っています。交流会では、取り組んでいる研究のうち、自身の経験から人間を理解していく自律対話ロボットについて発表いたしました。
発表では、専門外の方にもわかりやすくするために、最初に研究の概要を述べ、次に詳細を述べるという流れにいたしました。また、図や写真も多用し、短い時間で内容がわかるように工夫いたしました。
最後になりましたが、これまでご指導くださった石黒浩先生と内田貴久先生をはじめとする知能ロボット学研究室のみなさま、またこのような貴重な機会を設けてくださった大阪大学ダイバーシティ&インクルージョンセンターのみなさまに深く御礼申し上げます。
湊 愛唯音

生命機能研究科 生命機能専攻 5年一貫制博士課程1年
動物胚におけるVitamin Dの「時間ホルモン」としての作用機序の解明
この度は優秀賞を授与していただき、誠にありがとうございます。
当日は、胚の時を自在に操ることができるといった新しい作用を示すChrono hormoneについての研究内容を発表させていただきました。短時間で分野外の方にも私の研究が分かりやすく面白く伝えられるよう、模索しながら発表の練習に取り組みました。その工夫が認められ、光栄な賞を頂けたこと、非常に嬉しく思います。将来の進路の視野を広める良い機会だけでなく、自身の発表能力を鍛える良い機会となりました。
このような機会をくださった大阪大学ダイバーシティ&インクルージョンセンターの皆様、参加してくださった企業の方々に心から御礼申し上げます。また、日頃から熱心にご指導してくださっている石谷太先生、荻沼政之先生にこの場をお借りして、深く御礼申し上げます。先生方をはじめとした研究室の皆様のお力添えあってこその受賞だと感じております。今回の経験を活かし、今後より一層精進していく所存です。この度は誠にありがとうございます。
大阪大学男女協働推進宣言

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