全国ダイバーシティ・ネットワークダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)

わたしから広げる輪
 ~個性を認め、個性を発揮しよう~

 

SOGI理解への手掛かりに
   (男女協働推進センター意識・啓発部門長 石金 直美 准教授)
                                                                            

1.SOGIとは?
2.アライとは?
3.最後に


 

 

1.SOGIとは?

ソジ、またはソギと読みます。

人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうのか―Sexual Orientation(性的指向)
自分自身の性別をどう認識しているか―Gender Identity(性自認)

の英語の頭文字をとった言葉です。
大阪大学では、「すべての人がそれぞれの性的指向・性自認をもっている」という考え方に基づき、性的マイノリティだけでなく、多数派も含めたあらゆる人の性の在りようを示すSOGIという文言を選択しました。

LGBTという言葉はよく耳にされることと思います。

L:女性の同性愛者(Lesbian:レズビアン)
G:男性の同性愛者(Gay:ゲイ)
B:両性愛者(Bisexual:バイセクシュアル)
T:出生時に割り当てられた性別(生まれた時の戸籍の性別)とは異なる性別の性自認・ジェンダー表現のもとで生きている人々の総称(性同一性障害者を含む)(Transgender:トランスジェンダー)

こうした性的マイノリティの「人」を表します。決められない、決めたくないという方も含めてLGBTQ+と表現することもあります。(Q:クエスチョニング、クイア)

SOGIという文言の選択には、多数派対マイノリティという二分法におちいるのではなく、その人らしい性の在りようを当たり前に尊重しあおうという意志がこめられています。
多数派こそが自然、当たり前、こうあるべきだという無意識に刷り込まれた思い込みが自分自身を生きにくくすることもありますし、周りの人を傷つけることもあります。「彼氏作らないの?」「彼女いるの?」男性として女性としての魅力について面白おかしく語る、そんな席の横で嫌な思いをしている人がいるという想像をしてみてください。

各個人が思い込みに気づき、マイノリティであれマジョリティであれ誰もが公平に当たり前にその人らしく生きられる環境に近づけていきたいと大阪大学は決意しています。
その表明が「大阪大学SOGI基本方針」であり、「SOGIアライ宣言」です。「『性的指向(Sexual Orientation)』と『性自認(Gender Identity)』の多様性に関する学生への配慮・対応ガイドライン」も定めています。今回のSOGIアライ月間もその一環です。


 

2.アライとは?

公平な環境づくりのためには、すでにある偏見や障壁をなくし、積極的に変えていくための行動をとる必要があります。LGBTのことを理解し、支援しようとする人のことをアライ(Ally:同盟、支援者)と呼びます。LGBT当事者であってもなくても、アライになることができます。アライでありたいという意識を持つことがまず第一歩です。今回のキャンペーンに参加してくださることも大きな一歩になることでしょう。

大阪大学ではSOGIアライという言葉を使っています。SOGIが特定の人を指すのでないならSOGIアライって誰の支援をするの?と思われるかもしれません。私たちは性的マイノリティに対して「敵か味方か」という枠組みでアライを捉えるのではなく、性的指向、性自認の多様性を当たり前に尊重し、互いに認め合える目の前の人の同盟者でありたいという意味を込めSOGIアライという用語を用いています。


 

3.最後に

白か黒か、善か悪か、敵か味方か、自然か不自然か、多数派かマイノリティか…二分法的思考は物事を単純に捉えることができるため、便利です。ともすると楽な二分法的思考に流れやすくなります。立ち止まって考えてみると簡単に分類できるほど物事は単純でないと気づけるはずです。

男か女か、多数派かマイノリティか、そんな二分法のおかしさに気づいて立ち止まり、目の前の人のあるがままの在りように心を開くことのできる人が増えることを願っています。

 

 

阪大「ワニ博士」

 

大阪大学男女協働推進宣言

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