全国ダイバーシティ・ネットワークダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)

女性職員活躍に向けての講演会が開催されました

 

令和元年7月16日(火)13:30~15:00、大阪大学コンベンションセンター会議室1(吹田キャンパス内)において、標記講演会が開催されました。参加者は98名。

本学では、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に向けて、女性職員の管理職増加や活躍推進のため、平成29年度から「女性リーダー育成プログラム」を実施しております。今回は男女協働推進のあり方について認識を深める機会として、全学の教職員を対象に、ダイバーシティ及びワーク・ライフ・バランスに関する第一人者として内閣府地域働き方改革支援チームの委員を務めるなど、幅広くご活躍されている渥美由喜氏を講師に迎え、「大学においてダイバーシティを推進する意義と具体的方策」というテーマで講演会を開催しました。

渥美氏ご自身も、育児と介護のダブルケアを両立しながらご活躍されています。自治体、企業等多数のコンサルタント経験から、実例を交えて、「多面性」、「共感の連鎖を引き起こすマネジメント力」、「ワーク、ライフの充実」をキーワードにお話しいただきました。

まず、ダイバーシティを推進する理由として、多面性を持つことの利点、重要性を述べられました。多面的な視点が会社のリスクマネジメントに有用であること、イノベーションには、社会的・技術的アウトサイダー(主流から排除された人々)の視点が重要な役割を果たすこと、一見「難あり社員」も、一人ひとりの才能を見極め、適材適所により、よい働きをすること等、例を挙げてお話しされました。

次に、渥美氏は、ダイバーシティを成功させる鍵はマネジメント、と話されました。多様性の高い集団は、始めは混沌としていてパフォーマンスの平均値は均一な集団に劣るが、リーダーが社員一人ひとりをよく観察し、耳を傾けて、良い意見を吸い上げる「マネジメント」が行われると、目標が共有されて共感を呼び起こし、やる気が引き出されて高いチーム力を発揮することができ、ブレークスルーの発生が多くなることを調査結果から明らかにされました。そこに欠かせないのはコミュニケーションスキルであり、そしてそのスキル修得が必要なのは男性であるとお話しされました。

また、女性活躍の各段階におけるマネジメントの視点として、「ケア」、「フェア」、「シビア」を紹介されました。仕事量に対して「ケア」すること、「フェア」に評価をして役職を上げること、配慮はするが遠慮はしない「シビア」さが必要であることを説明されました。また、支援する人、される人を固定化させないこともダイバーシティを成功させる鍵になると述べられました。

人生何が起こるかわからない、育児、介護等、様々な事情があっても、仕事をあきらめない、抜けてもカバーできるリスクマネジメントが大切、と渥美氏。また、業後を充実させることで仕事の効率が上がる。70%の力で90%の結果を出すことは、皆さんに必要なスキル、と述べられました。ジェンガ式の仕事術、つまり高さを積み上げる前によく観察してプロセスを検討し、周辺業務を減らして、コア業務に注力することを心がけていただきたいと、ワークもライフも充実させる、ワーク・ライフ・バランスの進め方を述べられました。

教職員の生き方は周りの若い学生たちも見ている。人材の育成等の大学の社会的責任を意識し、ダイバーシティ実現という頂上を目指して、自分の仕事に誇りを持ち、共感を呼ぶことで、ダイバーシティへの大きな一歩を踏み出しましょう、と述べられ、講演会は終了しました。時に笑いを、時に感動を呼ぶ、会場全体が一体となった講演会でした。

大阪大学男女協働推進宣言

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